通訳ガイドのフシギ発見ミッション: ティーンエージャー・ストリート、そして裏原宿

竹下通り

訪日客が注目する原宿・裏原宿について、通訳ガイドの松本美江さんが紹介します。日常が戻った頃をイメージして、お楽しみください。
※新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言発令前に書かれた内容を一部調整して、お届けします。


若者以外にも人気な原宿

訪日のお客さまが東京に滞在するのは、平均2日間です。その中で、定番の訪問地が浅草寺、明治神宮、皇居周辺の3カ所で、そこに新宿、原宿・青山、渋谷、六本木、秋葉原、築地場外市場、上野、お台場のどこかをお客さまの好みに合わせて組みます。その中で、原宿の竹下通りは明治神宮の隣にあるという便利さもあって、特に個人のお客さまに人気です。

「東京のティーンエージャー・ストリート」として紹介しますが、若者だけでなく、大人の方にも好評なのは、ティーンエージャーがこんなに集まる場所が世界的に見ても珍しいからだそうです。またファッションだけでなく、インスタ映えするカラフルな綿菓子やクレープなど、その時々の流行のグルメを味わえるのも魅力のようです。私もこれまで一番人気のタピオカドリンクの次に何が来るのか、注目しているところです。

女の子より男の子の方がファッションにお金を使う?

全国から集まる若者と訪日観光客でにぎわう竹下通りを抜けて、明治通りを渡った辺りから様相ががらりと変わります。興味本位の観光客の数が減り、男性向けのストリート系ファッションやスニーカーの店が目につくようになります。

このエリアは「裏原宿」と呼ばれていて、まだ露地の奥には住宅街の名残があります。竹下通りの延長にあたる露地は途中で枝分かれしていて、表参道に抜けることができます。竹下通りでは、カラフルにかわいく飾り立てて女の子受けの良い店が多いですが、裏原宿は自分の好みに合う店があるか、下調べしてくる若い男性を対象にしている店が多いようです。価格帯も決して安くはなく、どちらかというと高価格の店が目立ちます。お店の人によると、最近では若い女性より男性の方が、ファッションに出費する傾向があるのだそうです。

通訳ガイドのフシギ発見ミッション

ティーンエージャーの男のお子さんがいるアメリカ人ファミリーの場合、かなりの確率で行きたいと言われる店がいくつかあります。その一軒はBAPEという日本人デザイナーによるストリート系ファッションの店で、店内には日本人より欧米やアジアの若者が目立ちます。こういう店をガイドが知っていると、一気にご家族の信頼を得ることができるのが面白いです。

また原宿周辺では若い人たちの行列を目にすることが多いので、その理由を説明できることも最新情報を知っているガイドとして信頼されるのに役立ちます。たいていは流行の食べ物の店ですが、ここ数年ずっと目にしてきた不思議な行列があります。表参道沿いにあるオレンジと緑のサンタフェ風の建物に向かって若い男性ばかりが並んでいるので調べると、銀製のインディアンジュエリーショップでした。店に入れる人数や購入できる品物を限定しているため、ファンが長時間をいとわず並ぶのだそうです。

これからも通訳ガイドとしてお客さまの目になって、こうした東京の最新フシギ情報をお伝えするミッションを達成していこうと考えています。


文: 松本美江 (全国通訳案内士)
イラスト: つぼいひろき

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