チームビルディング成功の秘けつを体験【大学教職員向け・オンライン研修】

ベン・トーマス

新型コロナウイルスの感染拡大を機に、多くの企業がテレワークを導入。教育の現場では、オンラインプログラムの可能性に期待が集まっています。今回ご紹介するアルクの「チームビルディング研修」(Team Building and Leadership in Higher Education)も、Web会議ツール「Zoom」で実施する、大学の教職員および学生向けのセミナーです。

大学改革や学内外のプロジェクトを通じ、教職員の協働の機会はますます増えており、授業では学生がチームで課題に取り組むPBL (Project Based Learning)が盛んです。本プログラムでは、こうした状況ですぐ役立つ、効果的なチーム作りとチームワークのコツを身に付けます。大学の教員間、教員と職員、教職員と学生、そして学生間の協働に向け、個々の力を最大限に引き出して、強力なチームワークを築く秘けつを学んでいきましょう。

この研修は、それぞれに独立した4つのパートで構成されています。全パートを通して導入することで、チームビルディングを総合的・多面的に理解できるのはもちろん、必要なパートに絞って、単体で採用いただくことも可能です。

  • Part 1 チームビルディング1 ~ビジョンとモチベーション~
  • Part 2 チームビルディング2 ~多様性を活かしたチームづくり~
  • Part 3 チームメンバーの成長を促すコミュニケーション
  • Part 4 異文化対応 ~多国籍チームにおけるコミュニケーション~

今回のデモレッスンは、Part 2の「チームビルディング2 ~多様性を活かしたチームづくり~」です。講師のベン・トーマスは応用言語学博士で、英語教員免許と日本語教員免許を持つ、国際コミュニケーション教育のエキスパート。受講者の英語力や要望に応じて、英語でも日本語でも対応が可能ですが、今回は日本語でプログラムを進めます。

開始時間が近づくと、受講者が次々とZoomの会議室にログインしてきました。モニター画面の中央にはベン講師。その上方に、受講者の映像が並びます。初めにアルクの担当から、「発言するとき以外は自分の端末の音声をミュートにしておくことや、セミナーの録画は遠慮いただくこと、万一途中で回線が切れても、すぐに再ログインできるので慌てなくても大丈夫です」といった説明がありました。まさにオンラインプログラムならではの注意点でしょう。ベン講師も、「この講座では、Zoomの使い方も身に付きますよ」と語り、セッションは和やかな雰囲気でスタートしました。

相互理解に役立つ WHAT と HOW を考える

チームビルディングでは、メンバーの相互理解が非常に重要です。ベン講師は冒頭で、互いに長期的な関係性を持つ人々のチームと、何の関わりもない人々のチームを比較した、ある実験の話を紹介しました。これによると、前者は後者の3倍の作業をこなすことができたそうです。

「だからチームメンバー間の相互理解は欠かせません。そのために必要なのが、仲間に関してどんなことを知っておくべきかという WHAT、それをどうやって知るかという HOW です」。

受講者は、新しいチーム作りに取り組むマネジャーとして、相互理解のための WHATHOW を考えます。あなたなら、個々のスタッフのどんな情報を、どうやって引き出し、メンバーとシェアしていきますか?

ベン講師はここで、WHAT の中身についてグループで話し合う、1分間のブレイクアウトセッションを指示しました。チームメンバー同士、どのような情報を知っておくとよいか、パーソナルな情報と、業務的でプロフェッショナルな側面からの情報という2分野について、グループで話し合ってみようという課題です。

Zoomのオンラインセミナーでは、こうしたグループワークも簡単にできます。ブレイクアウトセッションのボタンをクリックすると、画面が切り替わり、自分と同じグループの人たちの映像だけが映し出されます。あとはマイクのボタンをオンにして、そのままディスカッションを始めるだけ。テーブルの上に書類を広げるような感覚で、画面共有機能を使って資料を共有したり、ホワイトボード機能で図や文字を書きながら話し合えたりするのも便利です。この間ベン講師は、各グループを順番に回ってモニターし、必要であれば助言を行っていきます。

ベン・トーマス

斬新なアイディアは、ありがちなアイディアの後で生まれる

ブレイクアウトセッションはあっという間に終わり、画面は再びメインセッションに。各グループの代表者が、どんな意見が出たかを発表していきます。パーソナルな情報としては、チームの仲間それぞれの趣味や得意なこと、家族のことなどが分かれば、共通の話題を見つけて打ち解けやすいといった意見が出ました。介護や子育てなどの働き方に関わること、仕事に関する資格やスキルなども把握しておいた方が、より強固なチームワークが築けるという声もありました。

続いてのテーマは、互いのことを知るための仕組みや機会を考える HOW です。再び1分間のグループワークでアイディアを3つ出すタスクですが、出てきた回答は、チームでの飲み会や昼食会といった、ありがちなものばかりでした。ベン講師は言います。

「1分間で3つのアイディアを出すとなると、脳はまず一般的なことに飛びつきます。だから斬新なアイディアが、なかなか出てこないのです。では今度は、やはり1分間で、さらに10個の HOW をグループで考えてみましょう」。

1分後、驚いたことに今度は型にはまらない意見が、10個といわず飛び出してきました。いくつか紹介します。

  • 朝礼で、公私を問わず自分の考えを話す時間をつくる
  • マネジャーとチームメンバーが1対1で話す
  • コーヒーブレークなど、リラックスして話せる雰囲気を作る
  • 掃除大会をして、体を動かしながら雑談
  • ペット自慢大会をする

「掃除大会やペット自慢大会などは、最初は出てこなかったアイディアです。決まりきったアイディアが出た後、さらに考え続けたから出てきました。このように、まずできるだけたくさんのアイディアを出し、それからどれを試してみるか考えればよいのです」。

メンバー間のコミュニケーションが円滑になると、チームワークの問題の多くは改善されるといいます。今回のデモレッスンでは、そのための WHATHOW を全員で考えました。

「チーム・コミュニケーションのヒントが多く示唆され有益だった」「ブレイクアウトで一緒になった先生方も積極的で、短時間でも多くを学べた」「次回は英語でのセッションに参加したい」「Zoomの使い方がよく分かった」など、受講者にも好評でした。研修は目指す内容などにそって個別にカスタマイズすることも可能ですので、関心のある方はご相談ください。


◆大学・高等専門学校ご関係者様向けウェブサイト

https://www.alc-education.co.jp/academic/

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https://www.alc-education.co.jp/academic/apply/mmagazine.html

取材・文: 田中洋子

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