転換期の語学教育。アルク、継続学習を促す研究を後押し

アルク語学教育研究支援制度

Photo by Davide Cantelli on Unsplash

2019年度、新たに開設された「アルク語学教育研究支援制度」。8月30日まで「研究計画書」を受け付け中です。本制度が始まった背景や、応募者への期待について、本制度の選考委員の一人である、アルク教育総合研究所・平野琢也 所長に聞きました。


――なぜ、「アルク語学教育研究支援制度」を開設したのですか。

本制度を開設した理由は、2019年が当社の創立50周年に当たるため、これまでお世話になってきた教育関係の方々の活動を支援することで少しでも恩返ししたいと考えたからです。特に若い研究者を支援することが、大きな転換期を迎えている語学教育界への貢献につながるよう願っています。また、さまざまな立場の方の幅広い分野の調査・研究に接することで、当社自体を活性化させたいとも考えています。

――本制度のテーマを【継続学習を促す学習デザインの探求】とした理由を教えてください。

学習成果を出すためには【学習動機×学習方法×学習時間】が必要です。弊社は学習素材を開発提供し、eラーニングやクラス研修という形で学習方法も提案してきました。ただ、学習者が何のために学習するのか、いつどこで学習を続けるのかは、基本的に学習者任せでした。

自分なりの学習計画を立てて半年、1年と学習を自律的に続けられる人はそれなりの成果を手に入れられたと思います。しかし、働きながら、あるいは自分の専門分野の研究を進めながら外国語を学ぶ人たちの多くは、時間の捻出に苦労しています。少ない学習時間で何とか自分の目標に到達しようと努力しています。

語学学習において一定の成果を出すためには、継続学習が必須です。全てを個人の努力に帰結させるのではなく、「仕組み」として個人の学習を支援することはできないか。そのための学習デザイン、教育デザインを創出できないか。そのような思いから【継続学習を促す学習デザインの探求】をテーマに掲げました。

平野琢也

アルク教育総合研究所所長、アルク教育支援制度委員: 平野琢也氏

――研究支援内容として、アルクの教材、サービスなども含まれていますが、これらがどのように活用されることを期待しますか。

まず、本制度で支援する研究にアルクの教材やサービスを組み込むのは必須ではありません。研究の素材としてお使いいただける場合に、研究計画に照らして提供を検討することになります。英語スピーキングテスト「TSST」、eラーニングの「ALC NetAcademy NEXT」、各種教室教材など、提供対象はさまざま想定できますが、あくまでも研究目的に沿った形での活用が基本です。私たちが想定しないような形でも研究に弊社のものを生かしていただけるのであれば、それでありがたいことだと考えています。

――研究支援内容には、専門家による助言があるとのことですが、どのような内容を、どのように受けられるのでしょうか。

応募者の中には調査研究のためのデータ収集、分析の手法等に慣れていない方もいるのではと想定しています。専門家の助言がどのようなものになるかは、研究計画とその進行次第だと考えています。研究支援を受ける方からは、約1年の研究期間中、途中経過をご報告いただきます。その報告内容を見た上で、誰がどのような助言をするかを検討します。

――どのような方に、応募してもらいたいですか。

応募資格は特に設けていません。大学の関係者のみならず、企業の方でも、小学・中学・高校の先生方でも、現場の課題を解決したい意欲のある方であれば、どなたでも応募いただけます。21世紀という時代背景を踏まえて、言語教育がもっと良くなっていくことにつながる研究が多数出てきてほしいと思います。

◇アルク語学教育研究支援制度◇

https://www.alc-education.co.jp/academic/support/

<スケジュール>
●申込み受付終了日: 2019年8月30日(金)
●結果通知時期了日: 2019年10月中旬
●研究結果報告期限: 2020年9月末日


構成・写真:アルクplus 編集部

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