通信講座で着実に英語力UPする方法【第3回 英語力が上がった人の学習時間】

通信講座で着実に英語力UPする方法

通信講座を受講して英語力が上がる人は、どんな学習をしているのでしょう。アルクが行ったアンケートから明らかになった傾向、そして着実に英語力アップにつながる学習法をESAC(R)認定 英語学習アドバイザーがご紹介します。

【調査概要】
目的: 英語力が上がった受講生は、具体的にどのような学習意識・学習状況にあったのかを調査
対象: アルクのTOEIC(R)テスト対策講座を申し込んだ方のうち、2018年6月末までに受講期間を終えた方
調査方法: 対象者にメールで協力を依頼。回答はインターネットで実施
調査期間: 2018年7月12日~8月2日
回答数: 169件

これまでの記事>>「第1回 学習計画の上手な立て方」「第2回 マンスリーテストは宝の山


週4時間以上の学習を、隙間時間も使って確保しよう

――通信講座を受講した人に、1週間あたりの学習時間を尋ねました。すると、「英語力がとても上がった」人では、1週間の学習時間が1時間未満だったという人が4.8%、1~2時間が9.5%、2~4時間が28.6%、4~7時間が23.8%、そして7時間以上が33.3%という結果になったのです。このことから、「英語力がとても上がった」人の57.1%が、週に4時間以上、学習時間を取っていたと分かります。そこで今回は、「学習時間」についてお話を伺いたいと思います。

●1週間の学習時間

1週間の学習時間「とても上がった」には学習時間が多い人の割合が高い

佐々木 週7時間以上学習した人が、3割以上というのは素晴らしいですね。特にTOEICのハイスコアを目指すなど、一定期間内でどうしても英語力を上げたい人は、学習時間も意識して多く取ったことと推察されます。週7時間、単純計算で毎日1時間、集中して学習を続ければ、当然、それだけの効果は出ます。「週7時間なんてムリ」という人も、アンケートで次に多かった「週4時間くらい」を目安にすると、一定の成果が期待できるのではないかと思います。

阿部 学習時間に比例して英語力が付くというのは、私も事実だと思います。ただ、例えば土日でまとめて4時間やって、他の日はまったく学習しない、といったやり方はお勧めできません。記憶の定着や、学習の習慣化という観点からいえば、30分でもいいから毎日コンスタントに勉強を続けることが大切です。

佐々木 一部の上級コースを除き、アルクの通信講座の多くは1日30~40分、週に4、5日のペースで進めていけるよう、構成されていますよね。1週間の学習時間に換算すると、週2、3時間ほどでしょうか。そこに復習や、リーディングやリスニングの反復練習、単語を覚えるなどの関連学習を取り入れて、合計で週4時間以上に調整できるとよいと思います。

阿部 ではその学習時間をどう捻出するかですが、よく言われるのが、隙間時間の活用ですよね。実際に、会社や学校の行き帰り、家事の合間や職場の休み時間など、ちょっとした時間を上手に使って学習を続けている方も多いと思います。リスニングとか、単語を覚えるといったことは、隙間時間でも十分できますから、有効に活用するといいですね。ポイントは、どんなに短時間でも、その間はしっかり英語に集中することです。

ただ、アルクの通信講座は穴埋め問題があったり、テキストに直接書き込むようになっていたりと、問題を解く学習が必ず入っています。こうした問題に取り組むには、15分程度の隙間時間ではちょっと無理があるかなと思います。問題を解く、文章を作るといった学習は、机に向かって落ち着いて取り組むのが望ましいですね。

佐々木 例えばTOEICを受けるために勉強するのであれば、本番のテストと同じような環境で学習することも必要です。同じ設定で問題を解いた経験がないと、本番で実力が出し切れないですから。TOEICコースに限らず、机に向かって学習する1時間には、やはり15分の隙間時間4回とは違う、質的な「濃さ」があるように思います。

通信講座で着実に英語力UPする方法

記憶を定着させる Spaced Learning
学習の「間隔」も大事です

阿部 合計の学習時間が同じでも、学習成果を上げるにはコツがあります。一夜漬けのように、がむしゃらに詰め込む集中型より、Spaced Learning(間隔型学習)といって、間隔をあけて繰り返し学習するほうが記憶は定着しやすいのです。学習する内容によっては、こうした記憶の仕組みに合わせて、短い時間をこまめに積み重ねていくほうが、効果が上がるわけです。トータルの時間だけでなく、学習の間隔も大事だということを、頭の隅に入れておいてほしいと思います。せっかく勉強したことが定着せず消えてしまうのは、もったいないですからね。

佐々木 Spaced Learningは、まだ頭の中に残っている前回の学習内容に、次の学習内容を被せるように付加していくので、学習の継続性においても効率的ですよね。今日の学習だけでなく、前回の学習の補強にもなります。

どの講座のコーチもよく、「30分でも15分でもいいから、毎日英語に触れてほしい」と言うでしょう? もちろんそのほうが記憶が定着しやすいからですが、毎日英語に触れるということは、それがそのまま、「自分は英語ができるようになるために、こうやって勉強しているんだ」と、日々、自分に思い出させる機会になるのではないでしょうか。

「学習時間」がただの数字、いわば「見せかけの時間」になってしまっては、意味がありません。モチベーションをアップさせ、自分の意識をしっかり学習に向けて、短くても長くても、中身の濃い学びの時間を作っていただきたいと思います。

学習に集中する工夫と習慣化で英語スイッチを日々ONに!

阿部 学習時間を濃密にする鍵の一つは集中力です。小さなことですが、学習をする時間と場所を決めておくだけでも、速やかに頭を学習モードに切り替え、集中するのに役立つと思います。また、その日の学習で「これだけは獲得しよう」とか「達成しよう」とか、そういう目標を持つのもよいと思いますよ。今日のユニットに、リーディングの素材が含まれていたら、「今日はこの文章をすらすら読めるようにするぞ」とか、「この中の新出単語を頭に入れてしまおう」とかですね。

佐々木 音楽を聞きながらだと勉強がはかどる人、余計な音がないほうが集中できるという人、タイマーやアラームをかけて自分を追い込み、時間の枠と緊張感を味方に臨む人など、人によって集中できる環境は異なるので、自分が学習に没頭できる状況や環境を考え、それぞれ工夫してみるといいですよね。

阿部 自分を振り返って考えると、日本語を使うときと英語を使っているときとでは、どこか頭の働きが違います。言語によってスイッチが異なるというか、脳が働く場所が違うというか。だから英語のスイッチを入れない時間が続くと、英語に対する反応が悪くなる気がするのです。記憶の定着の話も出ましたが、英語のスイッチを入れるという意味でも、毎日コンスタントに学習時間を作ることは大事だと思いますね。

佐々木 日々の学習のリズムが習慣になると、あまり気が進まないときも、「30分はやらなくちゃ」「1時間は頑張らなくちゃ」と、一歩、踏み出しやすくなる気がします。それでも気持ちが緩みそうなときは、ぜひ今回のアンケート結果を思い出していただきたいですね。「学習時間を積み重ねれば、必ず力は伸びるんだ」という、何よりの証明なのですから。

――3回にわたり、どうもありがとうございました。

これまでの記事>>「第1回 学習計画の上手な立て方」「第2回 マンスリーテストは宝の山

ESAC(R)認定 英語学習アドバイザーについて
ESAC 英語学習相談アルクが主宰する、英語学習アドバイスの資格。英語力やアドバイス力・経験により4段階で認定。資格取得者は、大学や企業などで幅広く活躍している。
資格取得には「ESAC(R)認定 英語学習アドバイザーコース」での学習が必要。指定課題提出により、「ESAC(R)認定 ジュニア・アドバイザー資格」が得られる。
https://ec.alc.co.jp/book/esac/
https://teacher.alc.co.jp/all/training/ifp/esac/


取材・文: 田中洋子
写真: アルクplus 編集部

関連記事

  1. ALC SATOYAMA ENGLISH CAMP 2017 たくさん英語を使って、日本の文化に触れた小学生向けサマーキャンプ…
  2. 上智大学 藤田 保先生 CLIL(クリル)って何? 上智大学の藤田 保先生に聞きました
  3. 株式会社ラーニングコネクションズ 代表取締役 早川 幸治さん(右) 株式会社アルク 営業本部 第4営業リーダー 酒井 俊輔(左) 英語研修の成果を上げるには学習者の「意識改革」がカギ
  4. 早川幸治さん 社員の英語力アップのために人事担当者ができること【セミナーレポー…
  5. 駒宮俊友さん(翻訳者、テンプル大学ジャパンキャンパス生涯教育プログラム翻訳講座講師) 仕事がサクサク進む! 翻訳スキル活用法
  6. Silvana Richardson 【英語の先生向け】日本人教師の役割とは?
  7. アルク留学センター 留学をその先の未来へ――3つの短期留学プログラムに挑戦した高校生…
  8. 訪日観光の今 進化する訪日観光、その時通訳ガイドは?
PAGE TOP