観光庁は、2018年の「訪日外国人消費動向調査」について、結果速報を発表した。
2010年4月に開始したこの調査は2012年以降、毎年、対前年増を継続している。
国籍・地域別の訪日外国人旅行消費額
2018年の訪日外国人旅行消費額は、これまでの調査で過去最高の4兆5,064億円を記録した。国籍・地域別に見ると中国が1兆5,370億円と最も高く、2位の韓国の約2.63倍。韓国と僅差で台湾が3位、4位が香港とアジア近郊諸国が上位67.5%を占め、5位がアメリカであった。
費目別の訪日外国人旅行消費額
■訪日外国人旅行消費額と費目別の構成比
買物代が最も多く34.7%、次いで宿泊費が29.3%、飲食費 21.7%の順。
前年に比べ、買物代の構成比は減少、宿泊費と飲食費の構成比はそれぞれ1%以上上昇した。
■国籍・地域別の費目別、訪日外国人旅行消費額
国籍・地域別でみると、総額と全ての項目(宿泊費、飲食費、交通費、娯楽等サービス費、買物代、その他)で、中国が1位。特に買物代は全体の51.1%を超える。
訪日外国人1人当たりの旅行支出
■国籍・地域別の訪日外国人1人当たり費目別旅行支出
1人当たりの旅行での費目別支出の平均は、15万3千円。国別ではオーストラリアが1位で、娯楽等サービス費での支出が特に大きい。次いで、スペイン、イタリアと続く。イタリアは、前年比+17%で最大の伸び率であった。買物代は、1人当たりの消費額も含めて中国が2位のベトナムの1.2倍と、断トツの1位となった。
宿泊や飲食にお金をかける英国、オーストラリア、スペイン。買物にお金をかける中国、東南アジアの国々など、この調査結果を見れば、それぞれの分野でのターゲットが設定しやすくなるだろう。
文・構成: アルクplus 編集部
画像: 国土交通省 観光庁