小田急電鉄、新たな駅のあり方を考えるコンテストを開催【エントリーは8月31日まで】

鶴川駅アイディアコンテスト

小田急電鉄株式会社は、鶴川駅(東京都町田市)周辺の価値向上につながるアイディアを募集するコンテスト、「小田急電鉄 鶴川駅アイディアコンテスト」を実施している。

部門は、「駅舎デザイン」「駅周辺空間アイディア」「駅活用アイディア」の3つ。駅と地域をつないだ空間のあり方をテーマに、駅デザインに加えて、将来の駅のあり方を見据えた駅の機能、活用の提案を期待している。

みんなで作る新しい鶴川駅

鶴川駅周辺は、鶴見川の水辺や香山緑地の豊かなみどりに囲まれ、川崎市、横浜市などの市外も含めた一帯の拠点として、町田市の文化、交流の核となる「東の玄関口」。また、子育てがしやすい場所として、ファミリー層の注目も集めている。2018年3月には複々線化の完成により、新宿方面の速達性も向上した。

今回のコンテストでは、鶴川の認知度をさらに高め、新たな駅のあり方を創出する、魅力的な案を広く募集。受賞作品は、駅舎のアイディアとして採用予定だ。

審査員4名に、コンテストに期待することを聞いた。

齋藤精一氏齋藤精一 (ライゾマティクス 代表)

人やモノが移動することで街ができ、人は出会い、何よりも文化や工芸ができる。交通インフラが発達を続ける日本では地方という概念がなくなり、大きな街として日本全体を捉えることができるほどになったと思う。
全てが近くにある街を好む人、家族と自然に近い場所で過ごす事が好きな人、何もない場所に美しさを見いだす人。昔の部族のように人はそれぞれの生き方を選択し、デザインできる時代になった。
新宿から30分余の距離にある鶴川には、どんな人たちがどんな思いで行き交うだろう。「鶴川駅アイディアコンテスト」は、東京都町田市の東の玄関口になりえる大事な場所に何が必要か、そんな今まで触ることができなかった「駅」に対するアイディアを出せる素晴らしい機会なので、皆さんのアイディアをぜひしたためて出してみてください。

武井 誠氏武井 誠 (TNA、東京大学・京都工芸繊維大学非常勤講師)

今回のコンテストは、駅舎をデザインするだけに留まらず、自由通路も合わせて提案できることが画期的です。なぜなら、駅舎と自由通路は異なるルールでデザインされることが多いからです。言い方を変えれば、鉄道の利用客のための駅舎と、線路をまたぐ橋としての自由通路との間に境界ができてしまっているように思います。だからこそ、鶴川駅のような橋上駅は列車の往来と人の往来という2つの直行する流れの交差点であり、偶然の出会いやさまざまな活動を創出する新しいパブリックスペースになる可能性を秘めています。駅周辺が大きく生まれ変わろうとしている鶴川だからこその、未来に向けた新しい駅のアイディアを期待します。

鍋島千恵氏鍋島千恵 (TNA、日本大学・法政大学非常勤講師)

皆さんにとって駅とは何でしょうか。毎日の通勤や通学に利用する自分の住まいがある地域の玄関口のようなものでしょうか。それとも、大切な人を送り迎えするための風雨をしのぐことのできる待ち合わせ空間でしょうか。あるいは、そこに行くと何か見つけることができるかもしれないという漠然とした期待を抱かせる建物でしょうか……。
昔、馬が客車を引いていた頃、駅は「停車場」と呼ばれていました。確かに、当時の写真を見ると客車が停車している「場」という、どこまでがその範囲なのか判断がつきません。しかし、さまざまな人と人、人とコト、人とモノが出会う環境が生まれるという意味では、広場や劇場、市場といった「場」と同じだと思うのです。鶴川の新しい魅力を発見する「場」、みんなが訪れてみたくなるようなすてきな駅の提案を期待します。

山崎亮氏山崎 亮 (studio-L代表、コミュニティデザイナー、社会福祉士)

駅について考える場合、どうしても駅の色や形など目に見える事柄から考え始めてしまう。しかし、本来は「駅をどう使いたい?」「まちにとっての駅の役割は?」などを検討してから、具体的な駅の色や形を考えるべきだろう。
今回のコンテストでは、駅の空間のみならず、駅の活用方法や周辺空間のアイディアを市民に問うている。市民の活用方法と空間のあり方が同時に検討される機会であり、行政と鉄道会社と市民が、それぞれの強みを考慮しながら検討できる機会でもある。
「こんなことがしてみたい」「こんな場所なら毎日使いたい」「こんな空間になるといいな」など、さまざまな立場の人たちが自分の想いを表現できる場になることを願う。

★山崎さんインタビュー記事「地域活性化のプロ 山崎亮さんに聞く コミュニティづくりの秘訣

駅からはじまる地域の魅力向上。どのようなアイディアが生まれるか、注目したい。

小田急電鉄 鶴川駅アイディアコンテスト

■日程
エントリー締切:2018年8月31日(金)
作品提出締切:2018年9月28日(金)必着
※作品提出はエントリーした人のみ

■応募部門・募集内容
1. 駅舎デザイン部門

自由通路を含む、鶴川駅舎のリニューアルデザイン

2. 駅周辺空間アイディア部門
・駅舎、自由通路全体のデザインだけではなく、あったらいいなと思う機能やアイディア
・街から駅へ接続する駅前広場から自由通路がより多くの方に利用され、愛される駅になるためのアイディア

3. 駅活用アイディア部門
鶴川駅及び、周辺地域(駅前公園、商業施設のオープンスペース)で実施したい、実施してほしいイベント、新しい鶴川駅がこうなったらうれしいというアイディア

※応募の詳細は、必ずWebサイトをご確認ください。
https://compe.japandesign.ne.jp/tsurukawa/

■問い合わせ
小田急電鉄 鶴川駅アイディアコンテスト 2018 事務局
tsurukawa@japandesign.ne.jp


文・構成: アルクplus 編集部
画像提供: 小田急電鉄 鶴川駅アイディアコンテスト

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