英語でビジネスを行うための必須スキル、eメールと電話対応力を身に付けるには?【人事担当者向けデモレッスン完全レポート】

PWE

ビジネスにおける英語の必要性は、年々高まり続けています。そんな中、社員に向けてどのような英語研修を提供すればよいのか、頭を悩ませている人事担当者も多いようです。

アルクでは、企業向け英語研修も数多く提供しています。TOEIC対策に特化した研修や、スピーキングの基礎力を高めるための研修、ビジネスで使う英語力をよりいっそう引き上げるための研修など、ラインナップは豊富。それらのレッスンが実際にどのように進んでいくのかを体験してもらえるよう、企業の人事担当者に向けたデモレッスンを定期的に開催しています。

2018年6月20日には、Practical Workplace English (PWE)のデモレッスンを行いました。PWEは、英語でビジネスを行う上で必須といえる「電話応対」「eメール」「報告書作成」の3つのスキルを磨く講座です。今回のデモレッスンは、90分間で「電話応対」と「eメール」のレッスンを体験できるというもの。当日の様子をレポートします。

Dwayne Gregory(アルク 企業研修トレーナー)
カリフォルニア州ロサンゼルス出身。1999年より日本でビジネス英語講師として活動。現在は、講師トレーニングにも従事しながら教材開発のサポートも務めています。ビジネス英語およびビジネスコミュニケーションの指導において、幅広い知識を持っています。社交的で、受講生の方々の能力を最大限に引き出すポジティブでエネルギッシュなレッスンを得意としています。
【動画付き】Dwayne講師のインタビュー「英語のコミュニケーション力を高めるためのヒント」

ペアワークで電話応対をとことん練習

この日のデモレッスンに参加したのは、さまざまな企業から集まった人事担当者12名。業種や業界は異なれど、自社の英語研修について情報を得たいと考えている方々です。レッスンの前後に、あいさつや情報交換が自然と行われていた様子が印象的でした。デモレッスンは、人事担当者同士のネットワーク作りにもつながっているようです。

まずは、講師のDwayneさんが自己紹介を行いました。PWEのレッスンは基本的に英語のみで行われますが、Dwayneさんは参加者が聞き取りやすいように、ゆっくり、はっきりと話してくれます。また、If you have any questions, don’t hesitate to raise your hand and ask.(もし質問があれば、遠慮なく手を挙げて尋ねてくださいね)とも強調していました。

デモレッスン前半で取り上げるのは「電話応対」。テキストに沿って、具体的な場面を想定した電話応対を学びます。今回の設定は、電話を掛ける側が「ある会社の新商品のジャケットについて、担当者に問い合わせる」、電話を受ける側が「担当者が不在のため、伝言を受ける」というもの。参加者同士でペアを組み、登場人物になりきって英語でロールプレイが行われました。互いに背を向け、顔を見ずに話すことで、実際の電話により近い状況を作ります。

テキストには正しい会話例も載っていますが、最初からこれを見るのはNG。あくまで自分の頭で考え、いま知っている表現だけを駆使して会話を行います。当然、なかなかうまく話せず四苦八苦することになりますが、このステップを踏むことで、自分の現在のスキルや、会話する上で必要な情報が明確になります。また、ペアを組んで練習することで、互いの知っている表現を出し合い、より適切な言い方は何かと話し合う場面も見られました。

今度は、電話を掛ける側・受ける側の役割を交代して、再度ロールプレイ。3度目にようやく、テキストに掲載された表現を見ながらのロールプレイが行われました。

正しい表現を学んでレッスン終了、ではありません。参加者は4つのグループに分かれ、グループごとにホワイトボードの前に集合。テキストで学んだWhat can I do for you today?(どんなご用件ですか?)、Would you like me to give her a message?(彼女に伝言を伝えましょうか?)などの表現について、ほかにどんな言い方ができるかを考え、ホワイトボードに書いていきます。「正解は一つではなく、いろいろな表現がありますよ」とDwayneさん。

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最後に、出された表現のアイデアを全員で確認。前置詞やつづりなどの細かいミスがあれば、Dwayneさんが修正していきます。「対面での会話ならこれでもいいですが、ビジネスシーンの電話では、ちょっとカジュアルすぎますね」といった実践的なアドバイスも。参加者からも、「最後にpleaseを付けたほうがより丁寧なのでは?」などと活発に意見や質問が出されました。

eメールで重要な「よい件名を書く技術」

後半は、eメールライティングスキルに取り組みます。テキストを開くと、今度は「自社のジャケットについて問い合わせを受けた担当者が、問い合わせた人に情報を伝える」という設定。「電話応対」の内容と連動していることがわかります。「このように、電話応対・eメール・報告書作成で内容が連動しているのも、PWEの特長の一つです」とDwayneさん。状況が頭に入りやすい上、先に学んだ語彙や表現を応用することもできるため、相乗効果でより理解が深まりそうです。

再びペアを組み、テキストの設定に合わせたメールの文面を、ホワイトボードや用紙に書いていきます。その後でペアを変え、できあがったメールに誤りや改善点はないかを検討。講師がすぐに正解を教えるのではなく、参加者が自分の頭で考えるよう促すスタイルが徹底されています。

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その後、ホワイトボードに書かれたメールの文面を全員で確認。「ここはinではなくofが正しいですね」「50% wool(ウール50%)は、50% of woolとしましょう」などと、Dwayneさんが正しい表現に直していきます。

アクティビティーで何度も強調されたのが、「件名」の書き方に気を配ることでした。日本語でも英語でも、要点を簡潔に伝える件名にすることは重要です。参加者からも、「漠然とした件名だと迷惑メールに間違われる」「具体的な文言を件名に含めると、後からメールを検索するときに便利」などの意見が出ました。

最後に、まとめとして「このメールに最適な件名は何か」をグループで話し合いました。Dwayneさんによれば、いい件名にするポイントは「キーワードを含めること」「前置詞や冠詞は不要」「KISS(Keep it short, simple)」の3つ。次にメールを書く際は、これらを心掛けるだけでも、相手に伝わりやすい件名ができそうです。

参加者の発言を促すFacilitativeな授業

アルクでは、企業研修の教務哲学として「ALC Education Approach(3つの原則)」を掲げています。今回のデモレッスンでは、このうち、Facilitative(自らの学びを可能にする指導)の要素が強く反映されていました。講師は、すぐには正解を伝えません。参加者が自分で考えて出した答えをより良くするために、正解・不正解に関わらず、何が良くて何を変えるとさらに良くなるかのフィードバックをします。これが、自立した学習者となるために必須のステップなのだそうです。

デモレッスンでは、グループワークやロールプレイといったアクティビティーに多くの時間が割かれており、一人当たりの発言する時間が非常に長いと感じました。Dwayneさんによれば、ペアやグループを組むことで、英語ができる人が苦手な人を助けてあげる機会が生まれやすいのだそうです。また、Dwayneさんは参加者に何度もAny questions?(何か質問は?)、Is everyone clear?(皆さん、分かりましたか?)と確認していました。社員の英語レベルにばらつきがある場合も、一部の参加者だけがレッスンの内容についていけずに取り残される心配はなさそうです。

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デモレッスン終了後は、アルクの担当者より、改めて企業研修の概要が説明されました。また、導入事例として、eメールに特化した少人数レッスンを行った専門商社や、電話とeメールの1日レッスンを行ったサービス業の企業などのケースが取り上げられました。

「企業のニーズや予算、人数規模、英語レベルなどに合わせてプログラムを自由に組み合わせ、最適な研修を作り上げることができるのは、大きなメリット」と担当者。短時間で、アルクの企業研修のエッセンスを感じられるデモレッスンとなりました。

アルクの企業研修の情報、デモレッスンについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
https://www.alc-education.co.jp/business/


取材・文:いしもとあやこ
写真:アルクplus編集部

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