【英語の先生向け】日本人教師の役割とは?

Silvana Richardson

英語の授業において、ネイティブスピーカーには果たせない日本人の先生ならではの役割とは何でしょう。イギリスの語学教育機関、Bell Education Service の Ms. Silvana Richardson が発表した内容から考えます。

Silvana Richardson
教員教育の修士号を始め、PGCE (Postgraduate Certificate in Education)及び DELTA (Diploma in English Language Teaching to Adults)を取得し、25年以上に渡り英語教育に携わりながら世界中の英語教師をトレーニングする。現在は、Bell Education Service の Head of Teacher Development を務めながら、英語教材の著者としても活躍。英語教育学会やイベントでは、スピーカーを務める。


英語ネイティブ、ノンネイティブの先生の役回り

街の英会話教室では、講師がネイティブスピーカーであることをPRするケースが散見されます。これに関して、Ms. Silvana Richardson が英語を外国語として教える先生のための国際英語教育学会、International Association of Teachers of English as a Foreign Language で一石を投じる発表を行いました。

The view that native speakers are better linguistic models continues to hold great sway *1 almost two decades into the twenty-first century, as evidenced by job advertisements for EFL *2 teachers seeking the services of ‘native speakers’, and that this has resulted in the emergence of what is called a pernicious competence / incompetence dichotomy *3, with native speakers being perceived as deficient or less competent than non-native speakers.
*1 支配する *2 English as a Foreign Language *3 有能か無能か、という誤った二分法

日本のみならず世界において、なぜこのような状況が起こっているのでしょうか。そして授業を受ける側は本当にネイティブスピーカーの先生を望んでいるのでしょうか。これに対して、Ms. Richardsonは次のように述べています。

Quoting research into student preferences, in many cases the claim that students prefer a native speaker to a qualified and professional ‘non-native teacher’ is unfounded and unsupported by reliable data.

ネイティブスピーカーに関しては、こう指摘しています。

There is the problematic lack of cultural fit of native speakers’ approaches, as teachers are required to appropriate and left to implement a pedagogy* which feels uncomfortable and ineffective to themselves and their students, because it differs markedly from their own experiences of learning English in their own local contexts.
* 教育を行い、基準を満たすように求められる

この部分を補う役割をノンネイティブの先生が担うことになります。また、英語を苦労して習得した経験や、今なお学び続けている姿勢を示すことは、生徒の動機付けとなるでしょう。さらに、日本ならではの文化的背景や日本語、英語の言語間の差、教育的背景を理解した上での指導は、日本人の先生だからこそ行き届くもので、ネイティブ、ノンネイティブそれぞれにできる役回りを明確にした授業設計が求められます。

Ms. Richardsonは今回の発表を、こう締めくくります。

It is imperative to conceptually re-present the profession *1 as suggested by Pasternak and Bailey (2004) — i.e. to view professionalism as a continuum *2, with proficiency in English as only one aspect of professionalism. Such a continuum would allow for other key dimensions of professionalism to be taken into account, such as teacher preparedness, knowledge and competence *3.
*1 表明を概念的に再提示することは重要だ *2 連続体 *3 覚悟、知性、適性

これは、ネイティブか否かに関わりなく、英語教育に携わる全ての先生方に当てはまる言葉かもしれません。

Bell English

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Tel: 03-3556-1325(月~土 10:00~18:00)
E-mail: jr-study@alc.co.jp
https://studyabroad.alc.co.jp/


取材・文:アルク留学センター


※本記事は『英語の先生応援マガジン』2017年夏号に掲載した、英語を外国語として教える先生のための国際英語教育学会、International Association of Teachers of English as a Foreign Languageでの発表、The ‘native factor’, the haves and the have-nots … and why we still need to talk about this in 2016 を再構成したものです。

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