外国人観光客は、こんなことに困っています――旅行者フレンドリーな環境を

外国人観光客が困っていること

東京メトロ浅草駅構内で、通訳や駅周辺の道案内、乗り継ぎ案内を行うボランティア団体「ハートフルジャパン」のスタッフが、活動を通して発見したこと、日本が外国人観光客にとって旅しやすい場所になるために必要だと思うことを紹介します。


迷路のような浅草駅

浅草駅が4つあるのをご存じですか? 私たちが活動している浅草は、東京メトロ銀座線、東武スカイツリーライン、都営地下鉄浅草線、つくばエクスプレスと4つの駅があり、場所もそれぞれ違います。そのため、外国人観光客だけでなく、日本人でも迷う方が多く、目的の駅と間違えてメトロの駅にいらっしゃる方がたくさんいます。

この4つの駅は、一番離れているつくばエクスプレスはもちろん、残りの3つも乗り換えに適さない改札を通ってしまうと、一度地上に出なければなりません。重たいスーツケースを抱えた旅行者、ベビーカーを利用される方、車椅子、松葉杖の方にはとても不便です。

より充実が望まれるバリアフリー対策

東京メトロの出口は4つありますが、エレベーターは浅草寺に一番近い出口の近くに1基設置されているだけなので、いつも行列ができてしまいます。さらには、目的地が反対側にある方は移動距離が長くなってしまい、不便だといえます。

都営地下鉄もエレベーターは1基で、東京メトロから都営地下鉄の浅草駅までエレベーターを使って移動しようとすると、とても時間がかかります。ご案内をする際は少しでも分かりやすいように、看板が出ている都営線の入り口付近を撮影した写真をお見せしています。

手ぶらで旅したい観光客に必要なもの

東京メトロの浅草駅構内には、2カ所コインロッカーがありますが、数がそれほど多くなく、特にスーツケースが入る大型サイズはほんのわずか。いつも満杯状態です。駅から出てすぐの通りにも何カ所かコインロッカーはありますが、どこも競争率が高く、近くのホテルやデパートの荷物一時預かりサービスを利用するなど、荷物の預け場所を探すのに苦労される方が多いようです。

近隣には、荷物の一時預かりサービスを行うホテルやデパートがあるので、各所が用意したチラシを使って、私たちは場所を説明しています。

クレジットカードが使えない

世界には、クレジットカードが使える国・地域が増えていますが、日本はまだ現金払いのみのお店もたくさんあります。そのため、旅行者の方には両替のできる場所を聞かれることもあります。

ハートフルジャパンとは別の活動になりますが、以前、スポーツの世界大会の受付をした時、「一番近くのATMはどこですか?」と、何人もの外国人に質問されました。彼らは先進国ならクレジットカードが使えるだろうと、手元には最小限の現金しかありません。でも、場内の売店は現金対応のみだったので、飲み物や食べ物を買うことができずに、皆さん焦って受付にいらしたのでした。

最近は、スマートフォンなどの端末を使ってカード払いができるシステムもあるので、小売店も導入するといいのではないでしょうか。また、ATMはコンビニに設置されていることが多いので、最寄りのお店をお教えします。

2020年に向けて、さらに外国人観光客の増加が見込まれる中、こうした環境の整備も急がれるのではないかと思います。


文:ハートフルジャパン……一緒に活動いただける方を募集しています! 詳しい情報は、ホームページをご覧ください。
イラスト:つぼいひろき

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