【プレゼント応募受付中】旅行者と受け入れ側、双方の理解を促す、港区流インバウンド事例紹介

東京オリンピック・パラリンピックまで1000日を切りました。増加の一途をたどる訪日外国人旅行者の受け入れには、どんな課題がありどんな試みが行われているのでしょう。本企画「東京23区インバウンド事例紹介」では東京23区の担当者から聞いた最新インバウンド事情を紹介していきます。今回は、国際都市 港区にフォーカスし、港区産業・地域振興支援部 観光政策担当の方々に話を伺いました。


ーーーまずは、港区の特色を教えていただけますか。


港区
:港区には約80カ国の大使館があります。そして、人口の約8パーセントは外国人です。ホテルや旅館の客室数も、東京都内でいちばん多いのが港区です。そのような土地柄ですから、以前から外国人観光客の方々が訪れ、多くの外国人が暮らしています。


ーーー訪日観光の波が来る前から国際色が豊かだった街ということですね。そのような背景を持つ港区のインバウンド施策を教えていただけますか。


港区
:私たちは2016年より、港区の魅力やブランドを国内外に広く発信し、世界中から人を呼び込み、にぎわいを創出することを目的に策定した「港区シティプロモーション戦略」というプロジェクトに取り組んできました。このプロジェクトの一環として、二つの冊子を作成しました。


ーーー本屋さんに並んでいても遜色のない情報の充実度だと思いました。どんな想いで作成されたのでしょうか。


港区
:海外からの観光客とのコミュニケーションというと、「日本をどう知ってもらうか」という方向に向かいがちです。しかし、それ以前に大切なことは相互理解ではないでしょうか。その問題意識から私たちの取り組みはスタートしました。

これまでは、日本を訪れる観光客といえば、アメリカ、ヨーロッパ、そして韓国、台湾、中国の方がほとんどを占めていましたが、現在は、東南アジアや中東、アフリカなど、以前にも増していろいろな国の方々が日本を訪れるようになりました。いずれの国も、日本とは歴史も文化も宗教も食べ物も違いますから、これまで以上にお互いが理解する努力が必要だと私たちは思いました。そこで作成したのが2冊の冊子です。

『Are you ready for OMOTENASHI?』 は、 区民や区内事業者向けの冊子で、31カ国の歴史・文化・宗教・食生活などの情報と、訪日ゲストの心をつかむおもてなしの極意を掲載しています。極意は港区で働くおもてなしのプロに聞きました。

もう1冊の『Minato City Guide and Etiquette』 は、外国人旅行者向け。おすすめの観光スポットを4カ国語で紹介しています。 また、日本文化や習慣への誤解や勘違いを取り除くための、TIPS(秘訣や要領)を実際に外国人旅行者とふれる立場の人々に語ってもらいました。


ーーーそれぞれの冊子についてさらに具体的に教えていただけますか。

『Are you ready for OMOTENASHI?』

港区:国や文化の違いに応じたおもてなしが必要な例としては、イスラム教の方々のハラル食などへの対応があります。港区役所では区内にある約80カ国の大使館とのイベントを協働で開催してきた経緯もあり、しっかりとしたパイプを築いてきました。『Are you ready for OMOTENASHI?』の編集にあたっては、そのパイプを最大限に活用しました。

本書の前半は各国文化の紹介ページ。区内にある大使館や各種団体に勤務する方々に直接登場いただき、各国の文化や食生活について伺いました。

後半は、港区内で直接、外国人旅行者と接しているホテルや観光関連事業者の方などから聞いた「おもてなしのコツ」を紹介しています。これもまた、外国人旅行者が数多く訪れる港区ならではの生きた情報集になっていると思います。

『Minato City Guide and Etiquette』

港区:旅行者のマナーが悪くて困るという人がいます。でも、状況をリサーチしてみると「単にマナーやルールを知らなかっただけ」ということがほとんどです。あらかじめ、日本食を食べるときのマナーについて知っていれば、問題はないはずです。そこでこの冊子では徹底的に親切に解説しました。そばの食べ方では、薬味のわさびやネギの入れ方、そば湯の飲み方といった「粋なそばの食べ方」を、港区で七代つづく老舗のそばの店のご主人に語っていただいています。

神社や寺院の参拝方法に関しては、区内の愛宕神社の方に登場いただき、何百年もの歴史のある神社での参拝方法をご紹介しています。

ほかにも、電車やバスなどの公共交通の利用法、茶の湯や銭湯といった日本文化、喫煙ルールなど、日本を訪れた外国人旅行者が知っておくと有益であり、無駄なトラブルを防げる情報が詰まっています。


ーーーなるほど。2冊の冊子は、国際都市港区の経験と知恵がぎゅっと凝縮されているんですね。では、最後に、港区のお勧め観光スポットを教えていただけますか。


港区
:港区には、東京タワーやレインボーブリッジといったメジャーな観光地だけではなく、味わいのあるスポットがたくさんあります。忠臣蔵ゆかりの地、泉岳寺をはじめ、赤穂浪士切腹の史跡や浅野家屋敷跡。浮世絵にも描かれた桜と見晴らしの名所である愛宕神社は、23区の中でもっとも高い自然山にあり、昔はその急な石段を馬で登ったそうです。幕末には、ここで勝海舟と西郷隆盛が江戸明け渡しを決定したというエピソードもあります。人々の暮らしが息づいている麻布十番商店街は、たい焼きや今川焼きを食べ歩きする、石原さとみさんの広告で話題になりました。


【プレゼント】

インバウンド時代の「おもてなし」を考えるヒントがいっぱいの『Are you ready for OMOTENASHI?』と『Minato City Guide and Etiquette』を2冊セットを抽選で5名の方に、港区の観光地が図柄になった港区オリジナル扇子を抽選で5名の方に差し上げます。応募締め切りは2018年2月20日(火)。発送をもって発表に替えさせていただきます。

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文:吉橋 卓

写真:アルクplus 編集部

写真提供:港区

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